2018年2月28日水曜日

角ザヤと発掘品

アルミナの角サヤ
ここんところしばらく匣鉢モノ作ってます

昔練習で作ったのが某所からでてきた通称「ハンス・コピー君」

先日のテストピース、同じ某所から出てきた

小学三年生にしてやきもの好きなのかドロボーなのか…





シリーズ「石膏でなんかする」初級編補足 闇ヤキモノ教習(仮

 初級編終わったところで補足としてどんな道具使ってるのか詳しく書かなかったものをざざっと紹介します。
まずは削ったりの類
 左上の黄色いのはタジマのアラカンです。種類はいろいろありますが、ザクザク削るのに都合がいい。多分大根千切りにするのもできるんじゃないかと思うんだけどやったことはないです。上真ん中はくそ安い小さな一枚刃の台鉋、安物で結構ですが砥ぎの利く刃のやつにしてください。木工と共用はしないほうがいいよ。
 右上はサンドペーパーの類。メッシュシート、耐水ペーパー両方あったほうがいいかな。孔あいてるのはオービタルサンダー用の60番、濡れてるうちに平面を荒取りするのに使います。木工の使い古しでOK.
 下は刃物、100均のケーキかなんか着る包丁ですかね?これは土にマチエール付けるのにも使えます。あとは鋸刃とカッターナイフ(大)
 全部そうですが濡れてる石膏いじるとすぐ目詰まりしちゃうんでワイヤーブラシもあったほうがいいですな。

つぎは測りもの
しょぼくて渋い仕事にはつかえ無かったケビキ、スコヤ、直尺、コンベックス、ノギス、タイマー(できれば複数)
 汚れるしそんな精密なわけじゃなきゃ使い古しや100均もんでたくさんですよ。キモは同じ仕事には出来るだけ同じ個体の物差しを使うこと。



型枠などのセッティング部材。
離型剤はシリコンスプレーとグリス
型枠はパネコートのコンパネ
クランプやハタガネ(字知らん)

「四角い板枠の場合編」の内容になっちゃいますが、
 枠板は多少厚めのもので切り口の矩をきっちり出してください。でクランプで締めれば漏れないです。ガタガタしてたり斜めってるから隙間あいちゃう。
 
 使える小ネタとしては中央から右にかけてのなんか丸っこい奴。正式名称知らないんですが、「ナミダメ」って呼んでます。

 半球形(ベストは多少薄べったいもの)のブチルとかシリコンのゴムで、本来の使い方は棚や机の脚のガタ取り&滑り止めですね。多分。
 割型の時は必要な場所にこれグリスチョン付して貼っておいて石膏流せばコマ削る必要ないわけです。しかも一番割れにくい半球形で。コマってのは位置決めの凹凸噛み合わせ部分のことの会社方言です。(他所でなんつってるのかはよく知らん。鍵とか爪とか言ってるっポイです)
 
 といったところですかね?

 この石膏シリーズ、多少悪意のあるような不謹慎な表現が目立ってますが、これをきっかけに「そこもっとこうしろよヘタクソ!」みたいな声が上がって気になってる方々みんながいいやり方、情報、化学的理解が広まって欲しいとの立ち位置からですの。この思い上がったバカたれにもっと上手いやり方教えてくださーい!。




2018年2月27日火曜日

シリーズ「石膏でなんかする」カップの鋳込み型を作る 闇ヤキモノ教習(仮)

 今日もずっと石膏してました。今も流してもう一方外して準備して、のサイクルの中です。
 というわけでさっそく続き書いちゃいます。石膏だらけだと他の仕事やる気起きないんですよね~。今日は成形は離型まで時間のかかる多孔質の固形鋳込みだけです。

 昨日カップに石膏を流し入れて作った「アレ」を原型に排泥鋳込みで作るカップの使用型を作りましょう。

 その前に「アレ」の形状を確認してみましょう
気泡はとりあえず無視してください。
 こんな感じで溝と口元の逆テーパーで一発では抜けない形になってます。太い部分綺麗に削るとか、面取りしてみるとかいろいろ考えたんですが今回は段チになってる部分から切り落としました。面倒なんで(笑
 切り落すのはぼろくなった歯の粗いのこぎりがおすすめです。このために買うんなら一番安い替刃式ののこぎりでいいですよ。ホムセンでワゴンで売ってるようなのでたくさんです。1000円も出してはいけません(笑)私は切れ止んでもう木は切れないようなの使ってます。
剪定鋸とか仮枠用だとちょっと粗すぎる気もしますが早く切れますよ。本当は乾いてからのが粘らなくて切りやすいんですけどとっとと切りましょう

切り落したら平らに均します。
使う道具はタジマのアラカンとか、折れた金鋸の刃(24目おススメ) 、百均で売ってるパンの切れないパン切り包丁、粗めのサンドペーパー(#80とか#120使ってます)、金網に砥粒くっつけてあるやつもいいですね。ガリガリ行けるやつなら何でも。ペーパーは平らな板にのっけて固定し石膏の方を滑らせて削るんですよ!カッターや鋸刃は立てて使います!
 仕上げはこれ

アブねえと思った方は各自工夫してください。

そこまでシビアじゃないけど、どうせなら、ちゃんと水平取りながらやりましょう。
あ、台が傾げてないかも確認ね

 できたらカリ石鹸を使わずに水を弾く状態にします。
 石膏の表面ですがつるつるですよね?つるつるのはずです。今からいじくってこれよりきれいな面に仕上げられないレベルにきれいなはずです。プリンカップじゃなかった場合は知りませんが・・・
 表面がきれいなのを確認したら、200円の安物でもいいのでラッカースプレーしてください。びしょびしょにせずにさっと一周。すぐに吸い込まれて乾いて行ってる感じになると思います。全部吸われちゃったかなーと思ったらもう一周スプレーします。もし濡れちゃったら乾いて硬化するまで20~30分待ってください。
 指につかなくなったらグリスを塗ります。これもクレとかAZので結構です。別にシャーシーグリスでも何でもいいんじゃないかな。使ったことないけど。
 
形が変わってるとか細かいこと言うな!

こんな感じでペトペトペトと付けたらティッシュとか柔らかい布で刷り込むように塗っていきます。自分はおむつライナーを使ってるんですが、最近赤ちゃん本舗とか西松屋にいくのが恥ずかしくなってきました。
 多少多めに全体にヌラヌラ塗っちゃってから、そのあとは刷り込んでいきます。うすーく延ばしてください。型取り一回目はこれを二回ほどやったほうがいいかな?

 セットします。
 普通サイズのプリンカップなら直径+4~60㎜ぐらいの多少厚みのある(20㎜以上あれば文句なし)きちんと平たい円板がベストです。
円板はたとえば木製、アルミ、SUS、45C、石膏
石膏はいくつか作っとくといろいろ便利。
先に円板作っとくんだったかな?

と、仕事上うちにはいろいろあるんですが、普通はなかなかないかもしれませんね。平らな板があればそれを使います。それについては後述。
 円板の天面、側面に薄くグリスを塗ります。

 真ん中に載せます
いつも目見当で載せちゃいますが、ちゃんと測るに越したことはないです

台板側面にプラスチックのシート回して縛ります。
自分は縛り方は必ず巻結び(とにかく緩まない縛り方で)
紐の位置は台板の周りじゃないと明日になってもうまくいかないですよ

 この写真では田んぼの畔用の塩ビシートですが、他にクリアファイルのでかいのを必要な高さ(台板の厚さ+原型の高さ+2~30㎜)長さ(理想は一周半以上回る)に切って使うことが多いです。寸法が足りれば水に強い厚紙でもいいかもしれません(牛乳パックとか)
 
 とにかく遊びの無いようギッチギチに締めてください。

 内側の巻き初めの部分にシートの厚み分ちょこっと隙間ができますがきっちり縛れてれば気にしなくてOK。
 背の高いものの場合は何カ所か巻き終わりにテープ貼って留めます。

 台板の厚みがこの縛るときに利いてきます。薄いとシートがピシッと揃わないんですよね。

 自分は10キロも20キロも石膏使うような大きい型を作ることもありますが、これで決壊したことないです。(いやあそりゃもちろんゼロじゃないけどそんな時はどっかで横着してるんだよねえ。あーやっぱりって)

 続いて平板使う場合
 板はガラス板がベストですが、コンパネでもいいです(できればパネコートで)。他にも平らな板の上にクリアファイル敷いてもいいです。

 何かある程度厚みのある円筒を用意します。
塩ビ管を必要な長さに切って縦に一本切込みを切れる。
サイズが合えばこれがベスト。
端面の片一方はまっ平らにすること!
他にもボイド管とか何か使えるものがあると思うんですが(底抜いた小さいバケツとか?)自分はさっきの円板+シートと塩ビ管各サイズで間に合ってます。
 管はなるたけ矩を出して切ったあとサンドペーパーをロクロにでも貼り付けて磨りあわせればまっ平らにできます。
 長手方向にまっすぐ一本切れ目を入れます。アングルを定規にしてプラスチックカッターで頑張りましょう。突っ切らないで皮一枚残してグニグニやると内側に白い筋が入ります。そうしてからナイフで切ればきれいにできます。
 切り込みはテープで塞ぎましょう。

端面にグリスを一周盛る。
 指にグリスを軽くつけて踏んじゃったウンコを側溝のヘリになすりつける要領で一周盛りつけてください。慣れれば10秒でできます(靴のウンコなびるのがじゃないですよ)

原型が中心に来るよう狙い澄まして軽く押しつける

 
       多少ずらすことになるけど気にすんな!

これだけでOKです。板と枠の接触面に隙間が無ければこの程度の量(石膏600g+水370g)漏れません。心配だったら綿棒かなんかではみ出たグリスをぐるっと枠の立ち上がりに軽く押しつけてください。

 この方法でも石膏1.5㎏ぐらいまでなら経験あり。ヤバイと思っても筒のテンパに棒二本渡した上に重し掛ければ平気!

 石膏を水に溶く前に最後の準備
ティッシュの切れっ端、スプーン、石膏の粉少々を型の脇に準備
写ってないけど予備の紐も一本
また型が変わってるとかも気にすんな

 万が一石膏スラリーが漏れてきちゃったら予備の紐でもう一回ぎゅうっと締め付けてティッシュを丸め軽く押さえて吸わせる、もしくは石膏の粉をスプーンですくって振り掛けます(両方でもいい)。漏れた場合この方法が知ってる限り一番の対策です。

 これでOK!
 必要の石膏と水の容積を測って投入します。
 2~3分待ったら・・・BPM100でかき混ぜよう
 
 今日はなぜか持ってるABBAのベスト盤3~4周掛けっ放しにしてましたが久々に聞くとイイネこりゃ!リアルタイムで聞いてたような世代じゃないんですけど耳応えあるわ!ヒット曲たくさんあるんだね~

 「You can dance! You can dance!

というわけでトロミがついたら流し入れます。
写真撮ろうとしたらちょっとこぼしちゃったよ!

どうですか?漏れてますか?漏れてこないでしょ?
これであとは道具を洗って固まるのを待つだけです。


巻き初めの隙間のある部分でこのぐらい
これは漏れてるんじゃない、ちびっただけだ!
ホカホカするのが収まってきたなーってところでパカっと外しましょう。側面をゴムハンでコンコン叩けば外れるはずです。
左の塩ビ管グリスで引っ付けただけの枠でも漏れてないでしょ?

 外したらバリの部分や底面の凸凹をざっと平らに均して終了です。カップの口元部分が多少ガリガリになることもあるかと思いますが、濡らして絞った布で優しくこすって軽くRが付くぐらいにしておけばモアベターです。

 ひっくり返してポンと外れない場合ですが、側面を掌底でポンポン叩いて、動くのがわかるカタカタいう小さい音が聞こえれば外れています。ゴムハンか掌底で慣性の法則を利用しましょう。
 原型を平らに削れて無くて石膏が回り込んでるせいで外れないってのもよくある症状です。しょうがないから外れるまでカッターとかペーパーで丁寧に削り落そう!
 とにかく気泡に入り込んだ分か、口元の引っかかってる部分などをぱきっと砕いてでも出てくるまで頑張りましょう。絶対外れるから!
 真ん中にコーススレッドねじ込んでプライヤーで引っ張り出すと案外綺麗に外れることもありますよ。
 石膏によって膨張率も違うし、型の形状も奥深い場合などは外れにくいので。

 動いてない場合は時間をおいて改めてチャレンジしましょう。何日たっても外れない場合はあきらめて石膏板の代わりにでもしましょう。外れないまま埋め殺しになってるのがいくつかうちにもあります(笑


 自分はるつぼなんかは90%以上金属原型なんですが、自重があるのでひっくり返せば勝手に外れます。
 こんな感じ~
 あとはこの方を使った排泥鋳込みの記事があがるまでどっか隅っこにブン投げておいてください(いつまでなのかは未定)。上手な乾燥の仕方もあるんですが、この程度なら自然乾燥でも特に問題はないはずです。

 自分の場合、本当は粘土詰め込んだりタタラ押し付けたりする為の型と鋳込み成形用の型では原型の仕上げ方違ってたりするんですが、そこまで細かくは説明しませんでした。
 自分の排泥鋳込み用の原型の作り方ですが、
 石膏素材を作り、多くの場合機械加工で成形
 あれば気泡を目止め
 ラッカーニス(もしくはスプレー)
 乾燥
 ウレタンニス
 乾燥
 番手の細かい耐水ペーパーで仕上げ
 グリス塗って石膏流し
といった結構手間な手順です。そのうち慣れて来ますから、これだけ知ってればできるとおもいますよ。

 また意図的にディスってるカリ石鹸問題ですが、上手くいけば多分よりいいものができるのがカリ石鹸なんです。でもしくじったら石膏がゴミになっちゃうんですよ。少なくとも鋳込みでは。グリスなら鋳込みに支障が出るほどのリスクが少ないと思ってます。

 壁や目止めに土を使わないのかあ、と思った方も多いと思います。使いません。曲線の多い割型の場合でもない限り滅多に使いません。割り線の形状に見切り板を作る方が理にかなうことが多いので、使うとしても細かい隙間埋めるだけの部分的仕様。それも幼稚園児みたいな緑色の油粘土かな?
 だいたい自分は人形的なものの場合でも、マイクラレベルのめっちゃ大雑把な形の型にして外してから削ったり貼ったりして作りますし。見切りはおろか厚い土の板で枠作ってるのとか見るとウソだろーって思う感じです(笑。確かに荷物は増えないからその意味では良いけどね。
まあ割型編、四角い板枠の場合編もそのうち必ずやります。

 2回連続の大河巨編になってしまいましたが、多分ここまでダラダラと石膏の使い方書いたサイトやブログはないんじゃないかな?あったらすいません。ところどころ入る不必要なくだらないネタが水増ししてるだけだったりして?
 しかも俺基本的に石膏流しって好きじゃないんですよ。ゴミでるし汚れるし。偉くね?普段は旋盤とかボール盤で平面直角出したりもしてるんですけど、久々に手削りしてみました。結構楽しかったりして。


 今日気になって何カ所か仕事の話ついでにカリ石鹸とか石膏型流しのこと聞いてみたんですけど「え、石膏型?型屋さんに頼んでるからなあ。超うまいよ。当たり前だけど」みたいな感じでうちのような超零細じゃない限り石膏型って自作してないのか?修行してたところではみんな自分の仕事の型は自分で作ってたんだけどなあ。カリ石鹸など使わずに(この影響がデカい)

 とにかく石膏型の情報ってメチャ少ないのでこんな駄文でも何かの参考になれば幸いです。
また詳しい方、根本的決定的に間違ってる部分があればすぐに直しますので連絡ください。質問もお待ちしてます。
 
 型と方がごっちゃに変換されてメンドクセエなあ

 


 

 








 





2018年2月26日月曜日

シリーズ「石膏でなんかする」とりあえず固めてみよう 闇ヤキモノ教習(仮)

 唐突に始まりました、「石膏でなんかしよう」
なんかって何だよって感じですが、闇ヤキモノ教習(仮)の一環ですのでそのつもりで・・・

 今日一日石膏型作ってたんですが、よく考えたら石膏型ってあんまり情報出回ってないなと…、こりゃいいネタ出来たかなと、じゃあついでに遊びの型も作ってみてシリーズ記事にしようかなと。そんな感じです

 まずはじめに言っておくことで重大な話があります。
石膏はおそらくどの自治体も捨ててはいけないことになってるということ、産廃業者に出すしかないものになる、ということです。
 また、技術面に関しても恐ろしいことに、石膏メーカーのHPに以外には、ほぼほぼネットの中に正しい情報はないと覚悟してください。特に「チエブクロの類」は嘘ばっかりかちょっとやったことがないわけでもない程度でノーガキブッコいてるのが多いですので、中にはあるはずの立派な情報も見分けられない今、どんなに気になっても見てはいけません。
 自分がササッと検索した限り、おお、こいつは上手い!凄い!というページもありますが、それはやきものさん、モデリング屋さんなどプロ(もしくは度を越したレベルのアマチュア)のごく一部で、中にはそんな方たちの中にも、これは段取り悪いだろってのも多いんですよ。(そしてそんな中の一人が俺だったりもします。多分)
 ただ自分は90%石膏型でやきもの作って飯食ってますので
最悪の間違いではない自信はあります。他の方も同じなんだと思います。
 世の中に手際よくて理解も正しい石膏型の作り方の情報が広まって欲しいと思います。石膏メーカーの皆さん、まだ足りませんよ!製品のアピールにもなってるはずですから是非わかりやすい石膏型講座をアップしてください!

 少なくとも自分のやり方は離型材に関すること以外は石膏メーカーの方に直接聞いたやり方をもとにしています。

 さて、第一回は「とりあえず固めてみよう」
焼石膏の粉末に水を加えてこんな風に固めてみましょう。


用意するものは
 焼石膏粉末
 秤
 混ぜるための容器(プラの水差し◎牛乳パック△)
 洗い用のバケツ(ボロで良し)
 掻き混ぜようの丸い棒
 時計(時間を測ります)
 プリンとかの空き容器(ここに入れて固める)
 離型剤(グリス、シリコンスプレー等)
 古新聞、ボロキレ等

 手順
1、流し込むモノの準備をする
 今回はプリンの空き容器をいくつか並べておけばOKです。離型剤ですが、さっき食って洗ったばかりのプリン容器でしたら全く不要です。他にもまだ濡れている粘土の原型、新品の金物やガラス、プラスチックにカリ石鹸を塗ってる人がいますが不要です(というかアホちゃうかと思ってるんですが俺がアホですか?)。使い古しで多少ガサガサしてきている場合、また新品でもどうしてもそういったものに離型剤を塗りたくてしょうがない場合はシリコンスプレーか安手のグリスがおすすめです。ヌラヌラ塗ったらティッシュとかでよーくふき取ってください。もう一回いますがよーく拭いてください。薄いほうがいいんで。シリコンスプレーもササッと吹いたらティッシュの類で全体に薄く延ばして終了でいいです。

 基本的にツルツルして水を吸わないものにカリ石鹸は不要です。カリ石鹸は使うとすれば石膏と石膏の接触面だけでいいはずです(俺が間違ってるのかな?ご指摘お願いします)
 自分の場合、カリ石鹸は使ったこともあるんですが基本的に一切使いません。石膏の原型だとしても使いません。案外きちんとつかうの難しいんですよ。少なくとも塗ればいいってもんじゃないし、間違えると石膏が使い物ならないことになるし、ネットの情報は8割方素人の思い込み、と思ってカリ石鹸にはとりあえず手を出さないでおいてください。
 
というわけでカリ石鹸はそのうち記事にします。といっても10年以上使ってないんで買ってこなくちゃなあ~

2、石膏と水を計測する。
 もっと大雑把なやり方で結構具合のいいのもあるんですが、どう考えても経済的でミスりにくい、出来栄えの安定感あり、説明するに明確、の三拍子そろってるので「秤量法」でやります。
 石膏の量は、流し込む容積(cc)g+αです。+αしとかないと混ぜ混ぜボウルに残っちゃう分とかこぼしちゃう分とか目減りしちゃいますからね。
 カップが100㏄なら110gとか、だいたいそんな感じ。あんまり少ないとうまくいかないこともあるんで今回は200gとしときましょう

 石膏の量が決まったら秤に混ぜ混ぜ容器を載せて水を量り入れます。お湯じゃすぐ固まっちゃう上に超よわっちい石膏になるのでだめです。
 水の量ですが、「石膏ごとにずいぶん違う」が正解で、何%とか1:1とか一概には言えないです。お手持ちの石膏のメーカーのHPにその銘柄の混水量が書いてありますので、その通りにしてください。多くの場合、62%、とか74%といった「細かッ!」な分量が指示されてるはずです。61~65%みたいに巾があった場合、基本的に少な目は強度アップ、多目は吸水率アップです。もしくロットごとのばらつきのある石膏か・・・
 記載がない石膏をお使いの場合、メーカーに電話して聞くのをお勧めしますが、恥ずかしい場合は、通常の陶磁器型材用石膏の場合60%~80%のうちのものが多い気がするのでそんなかんじです。ね、電話したほうがいいでしょ?

 必要な量の水が容器に入ったら、必要な量の石膏を入れます。ドバっと一気に入れるのはダメで、バラバラ入れるのが正解だそうですが、いい石膏ならドバっと入れても特に問題ないです。へぼいのだとドバっと入れると泡だらけになるうえに、底の方でネットリかたまっちゃいます。
メーカー名は言わないが今回の石膏は安い…



 入れたら3分ぐらい(量の多いときは長めにしてます)待ちましょう。

3 撹拌する
 丸い棒でかき混ぜます。

 四角い棒とか平たい板だと泡が余計たくさん出るのでお勧めしません。ベストは手突っ込んでダマ握りつぶしながらかき混ぜる方法だと信じてますが、ここではあえて言いません。
 かつて石膏メーカーの方に聞いた話ではBPM100のリズムでかき混ぜるのが一番だそうで、何かそのぐらいのテンポの曲を歌いながらかき混ぜてくれと。そのおじさんは年のせいかABBAのダンシングクイーンか、ビージーズのステインアライブ(トラボルタのアレ、パルプフィクションじゃない方)だっつって古い上にやたらとダンサブルなのをプッシュしてましたが、同じ古いんだったら俺のおすすめはこれです!
一番古そうなバージョン選んでみました!
と、いうわけで涙をこらえてかき混ぜましょう!青い12弦ギターを買いに行ったり、こんな服どこで売ってるんだとか考えてる暇はありません。もちろん、バケツで混ぜるときとコップで混ぜるときじゃ一周する棒の速度が違うと思うんだけど!とか小難しいことを考える必要もないそうです!

だんだんノッテきたね!歌っていこう!
「スタァーメァーン、ウェイティギンザスカーァイ!」

一番の最後
「レローダチゥドレンブゥーギィー」
あたりからよく混ざってきたと思います。
二番終わるころには結構いい感じにとろっとしてるじゃないかな?アルバムごとのバージョン、季節や気温、石膏のグレード、フレッシュさで変わりますが・・・
 このトロトロ具合、実際上は取りたい型の細かさやなんかによって多少替えないと上手くいかない感じですが、うまい人は大分ドロッとしてから流します。こっちのが硬くて強い石膏になってる実感ありです。あんまり流動性が減るほど混ぜるとこれもショボイ石膏になるみたいな感じで難しいもんですな。その辺はいろいろ試してみてくれって感じです

4・流し入れる 
 とにかくとろみが出てから流し入れます。シャバシャバで入れると空気巻き込みやすいし、今回関係ないですが、隙間から漏れやすいし、やけに薄い膜が原型との接触面に現れたりして具合悪くなりがちです。石膏が風邪ひいてたり(袋の中で湿気吸っちゃってぼけてることをこういう)、安手の石膏だとこのとろみがついたかなーと思ったが早いか生クリームみたいになっちゃったりして使いにくいんだがしょうがねえ。

 流しいれるときもゆっくりと、空気を巻き込まないように。型の隅から一方通行でドロドロ流し込む方法、原型の脳天から包むようにダラダラ流し込む方法、二通りありますが、今回は関係ないので別の回に。とにかくカップに入れてみてください。

 入れ終わったら軽くとんとん叩いて空気を上に集めましょう。

 容器に余った石膏は、なるべくゴミにならないようにしなければなりません。自分は余り物入れ容器があってそれにまとめます。カップラーメンの容器なんかおススメ。

 掃除機を真空ポンプ代わりにした脱泡方法もあるんですが、掻き混ぜるのと同時に行うのが事実上無理なので、もし「石膏で原型を作ろう!」の回があればその時に解説します。

5 固まるまで待つ
 硬化時間も石膏の銘柄によって違いますし、季節や気温等々の条件、水分量、撹拌の仕方、フォースの調子の良し悪しなどで、ひどい場合は10分以上も違います。

 その間やっておくことも別の仕事や、次の石膏流しのための準備、とりあえずコーヒーなど以外にあります。

 真っ先にやるべきは棒と容器を洗うこと。流しで洗っては絶対にいけません。用意したボロバケツで綺麗に漱いで庭にぶちまけるか、庭のない人は新聞なんかでできるだけ拭ってからバケツで漱いでください。

 洗い終わったら(約3~4分経過かな?)石膏の天端を見てください。うっすらと水が浮いてきて上澄みになってませんか?ティッシュかトイレットペーパーで吸い取ってください。これをやるかやらないかで石膏の持ちと強度が相当変わってくる、と裏付けも確証もないけど信じています。だってそうなんだもん。
 特に炉内で乾燥させる場合など、45℃、50℃のままうっかり乾燥させ過ぎると石膏が割れちゃうことがあるんですが、それがほとんど無くなります。というか常識の範囲ならまず割れないですね。
こんなにつけなくてもいいけど写真を撮りながらでは俺には無理
右に見えてるのがホムセンで買った安いグリス



 また、場合によっては柔らかいうちに早めに手を入れて削ったり加工した方がいい場合などもあるんですが、今回は盛り上がっちゃった分を均してスリキリいっぱいにしておくだけでいいでしょう。

約30分前後待つと石膏はホカホカと温かくなってるはずです。寒い時期は湯気が出るしデカいものならちょっと熱いぐらいになることも・・・
全然スリキリじゃないけどその理由は後述

 
 こんな感じになってるはず!
 結構キンキンじゃない?やったね!
 一番ホットなタイミングを過ぎたら、後は好きな時にはずしましょう。木製の原型の場合は一番熱いときに外すのが吉らしいですが、こんな単なる無垢はいつでもいいです。

 実はプリンなどのカップは、中身が浮き上がらないようにだと思いますが、口元部分が段差になって逆テーパーを切ってあったりしていっぱいに入れると容器を壊さないと取り出せないんですよね。で、取り出したままを原型にしたんじゃあ割型にしないと抜けない形状なんですよ。わずかなテーパーなんですけど。

 というわけで抜き出したものが一番上の写真なんですけど、場合によっては今回の物のように・・・
気泡出てるぅ~ってそこじゃないから!
こんなんなってたらそりゃ出てこねえよ!みたいのもあるので洗うときよく気をつけてみておいてくださいね。とほほ・・・

 次回はカップから取り出したこれを原型に使ってカップの鋳込み型を作ってみましょう。そして鋳込み講座も目論むわけ。なかなか教室では泥漿鋳込みって少ないんじゃないの?俺もそこまで達人なわけじゃないけど地球の何十億人の中では上位数%に入ってる自信あるよ!

 最後になりますが、石膏の選び方について。
陶磁器型材用にどうぞ!となってる石膏は、特級とかA級とかといったグレード分けになってるんですが、各メーカーによって差があります。同じ特級でも違うんですよね。
自分が使ったことがあるメーカーは
 吉野石膏
 サンエス石膏
 ノリタケ
 下村石膏

 個人的な意見で申し訳ないんですが、この4社のうち同じ特級でしたら下村石膏がダンゼン一番好きです。自分の入手ルートのせいか値段はダンゼン一番高いんですけどね。さらに上なのかな?白口特級ってのがまた最高で高純度ファイン用にはこれ使ってます。値段もまたですが(笑

 昔某美大の生徒の女の子がうちに来て石膏流したんですが、「何この石膏!学校で使って知ってるのと全然違うやん!」と感動したのが下村石膏特級でした。
 
 俺の使い方に合わないだけだと思うので、ダメな方はあえて言いませんが強いて言えば同グレードで比較した場合、会社の御立派さ加減とは反比例しているように感じる順、と言っておきましょう(いろいろとどっちにも失礼な例え)

 おそらく、同じ特級なのに良いとか悪い、と考えるのではなくて、各会社内のグレードがあるだけ、と考えたほうがいいです。A社の特級はB社のA級ぐらいだけど、値段も近い、みたいな風にとらえましょう。シマノのデュラエースとカンパのレコードは好みの個人差はともかく性能的に同等とされてるけど値段ずいぶん違いますよね?それと逆です(マニアにしか通じないうえに、105が関の山のくせに偉そうな例え話)

 珍しく?この手の業界にしては下村石膏は関東の会社ですし一方的に応援してますよ!ただし、各銘柄の混水量をちゃんとHPに明記してください!頼むよ!下村石膏!
 サーカスの像みたいなマークも大好きだ!
 
 細かい話ばかりでさぞめんどくさい精密な作業なんだろうかと思われるかもしれませんが、自分含めた我流おじさんがそこら中にたくさん、しかも「間違ってるとも思わずに」存在してるぐらいなんでその程度で十分OKなんですよ。ベターじゃないだけで。ゴミ捨てずらいぞ!ってことだけ意識してれば問題ありません。確かに割型になるとクソめんどくさいことも多いけどな。


何の話か分からないまま長くなりましたが、こんなものも作りましたので予告代わりに貼っておきます
るつぼの型作るより大変だったってのはまあいいや




 石膏の化学的なデータなどはメーカーHPに詳しく載っていますので読んで見るといいですよ。俺がネット上に間違いが多いよって言ってる意味がすぐに分かると思います。みんなこんなに良く載ってるのに読んでないんじゃないのって感じ。各銘柄ごとの水分量、流し込までにかける時間(投入~撹拌終了)、硬化膨張する割合、各強度、主な用途ももちろん確認しておいてください。。
 サンエス石膏なんか素晴らしいですよ。

 





2018年2月25日日曜日

Al2O3 多孔質るつぼ ラボサイズ

35φ高さ50程の何かと使い勝手のいいサイズです。
これはアルミナの多孔質、定番品です。





2018年2月22日木曜日

アルミナ加工品

そこそこ寸法あるので、結構重いです。研磨加工品はシャープですなあやっぱり。写真は台無しな写り方ですけど
奥に見えてるのはプチプチにくるまれたアルミナのチューブ。
チューブが実験用の炉心になってこの100φぐらいの円板などなどがなかで活躍します。
つまりチューブもド太い!


あ、もちろん’ネイキッド’アルミナ磁器99.7%です
別にとちくるった妄想ばっかりしてるわけじゃないんだからねっ!

2018年2月21日水曜日

やきものおすすめ本 その2 闇ヤキモノ教習(仮)

 離型待ちしてる間にとっとと書き継ぎます。

 手業は後からついてくるんで頭を先に鍛えましょうということでおすすめ本の紹介続けます。

 前回、「陶芸の釉薬入門」「POTTER'S BOOK」をプッシュしましたが、海外本のおすすめを・・・

ざっと海外本のいいところを先に言うと
1、いい本だから翻訳されてるはず。という担保が多少ある気がする。
2、なかなか文章がしゃれてる物が多い。映画を見てて感じる「さすが外人は上手いこと言う!」といううちのじいちゃんの口癖を思い出します。
3、日本とは発想自体がちがうっぽくて新鮮だったりハッとさせられる。少なくとも〇〇幻想的なものはないか、あったとしても茶化されてる。
4、安全性、毒性に対しての記述がしっかりある。正しいかどうか何かは個人の理解度と科学の進歩に比例すると思うんですが、製作中の危険(吸ったらヤバイ粉とかケガ、火事とか)と焼造物の危険(溶出など)の二点から記述量はともかく記載されたページが陶芸家が書いた本でも必ずあります。

要は先生としての意識レベルが高いんだと思います。 


では紹介
洋書が二冊入ってますがこの四冊

「陶芸技法の手引き」トニー・バークス著
これはマジおすすめ。科学的な記述はほぼ無しですが、実作業に関することは十分すぎるほど。写真も素晴らしいし文章も面白い!
 初めの一冊(総合)どれがいい?という意味ではこれか、「陶芸のための科学」「陶芸の伝統技法」の内から選ぶとよろしいと思います。

「NAKED CLAY」Jane Perryman著
ハダカ粘土、つまり釉を使わないやきもの。釉を使わないのでめんどくさい悩みが一つ減るぜラッキーかと思ったらむしろ釉使えよ、そっちのが楽だよってレベルの凝りっぷり!面白い。この本自体は作家ごとにスタイルの紹介とどうやってるかかなり詳しくオープンに語られてます。とはいえ英語本なので私の語学力(Clint Eastwoodを間違わず書けるほど凄いけど)ではサッパリだったりして
 海外では素地自体を粉末原料から自分で調合することが日本より圧倒的に多いらしいのは気づいてたんですが、だからこその技術発展かもしれないですね。というかうちの製品も98%は無釉ですな。今度からイエーイ!アルミナネイキッドだぜ!とか言ってみよう

「焼き締め」なんて混乱の元としか思えない言葉が日本ではありますけど・・・じゃあなんだよ俺のは焼き締まってねえのかよ!たしかにたまにそんなのもあるけどな

 真ん中「POTTERY FORM」Daniel Rhodes著
これは陶磁器で作られる主に器物の形の作り方と形状のタイプ別に印象の変わり方やその形状である(にする)意味を解説した本です。たとえば取っ手の付ける位置によって何がどうとか、胴回りが丸いのと角ばってるのでどう変わるかみたいな内容。自分で勝手に考えるもんですけど、お偉い先達さんの解説で裏付けてもらうのも一興です。成形本としても基本的で優秀。白黒と超シンプルな手書きの絵ばっかで地味なのがつまんないけど。
 著者の読み方は「ローズ」だよね。オリックスファンじゃなくても読めるってすごくね?追記:ダスティ・ローデスもこの綴りだったよね!ゴールダストはキングにダスティーローズジュニアって言われてたっけ。俺はあんまり知らなかったんですが海外ではめちゃ有名な方みたいで、自分ちのいろんな本にもチョイチョイ作品の写真のってました。

右の「形と手法」ニール・フレンチ著
これも器づくりを志すなら必携の一冊かも。
先の本の成形の仕方を省いて分類をもっと整理整頓した本で、Aという形状の場合の成形上使用上両面のメリットデメリット、適した成形方法(轆轤で作るのが簡単だよとかタタラシッピいて作るのがおすすめとか)がずらっと解りやすい表になってます。
書籍の中身を載せちゃうのはやりたくないんですけどこんな感じです。
あんまり素晴らしいのでちょっとだけ
 装飾的にはカッコいいけど役に立ちませんとか書いてあります。自分の製作品のバリエーションをつけるにも参考になるし楽しい本です。
 

その他、以下の学術書教科書系の本も本気で稼ぐつもりになったら探してみてもいいかも。ロクロでお茶碗どう作るのかってことは一切記述ないですけどただの睡眠導入剤よりは勉強になります



偉そうに二回に分けて紹介しましたが、なにかもう少し詳しい内容や目次など知りたい本がありましたら連絡くだされば改めて単独紹介します。こんな背表紙と「面白いよ」だけで中古本探し回るのも大変なので、購入の判断のお役にたてればと思います。「買いたいんだけどもうちょっと教えてくれ~」って。  今後もなんか見つけたらレビューすることもあるかも



2018年2月20日火曜日

おすすめ本 その1 闇ヤキモノ教習(仮) 

 これから教室に入ってなるたけ短期間にのし上がる(だからナニソレ)には、週に何回何時間かは知りませんがそれだけじゃあ足りません。土や機材に触れなくともレベルアップは可能!それが人類の編み出した英知の集積「本」
本こそが作業場以外でも貴方を高みに導いてくれるのです。
間違っても今この駄文を読むのに使ってるその機械じゃありません。

 大きなお世話ですが、活字を読む習慣のない方はフランソワ・トリュフォー監督の「華氏451」をツタヤで借りて観ると人生が豊かに変わると思いますよ。

 自分が持ってる中からしか選べませんが、一般陶磁器を作るのに役立つおススメの本を紹介したいと思います。

 初心者がこれからのし上がるために選ぶ基準は、
「部分部分にとらわれず、やきものの工程の全体をバランスよく冷徹に知ることができること。死ぬまでずーっと勉強になって、いつ読んでも、どっから読んでもためになるやきものの本」

 近頃の情報化社会、「あー、今はいい本がいっぱいあるからねえ。ネットもあるし。俺たちン時は・・・」みたいな話になりがちですが、このジャンルにかぎって言えば駄目ですね。概論的なものはとっくに持っているので本屋で探すってこともあんまりないんですが、これ一冊ってのは少なくとも趣味本コーナーにはほとんど見たこと無いですね。入門とか初心者とかついてるようなのは、教室入るような人はほぼほぼ一週間で飽きます。イケアのカラーボックスおまけの木ネジで組み立てて「D.I.Y.(はあと)」とか言ってるに等しいレベルのも多いです。

 今回紹介する本もざっとアマゾンとか言う便利なサイトで調べたらほとんど絶版みたい(中古も超インフレ価格。どこの国だ!クソ業者が!)なので、本屋で直接出くわすか店員さんに出版社に連絡してもらうか、産地のブックオフなど足繁く通うしかないかもですが、見かけたら目を通して価格次第ではレスキューしてやってください。(昔、囲碁の名本が大量に古本屋に並んでて大人買いしたんですが多分近所のおじいちゃんが・・・)
 
 図書館で見つけたり方法はいろいろあるはずです。

「超おすすめ」
「見つけたら買った方がいい」
といったサイズ感で紹介します

では、鉄板の第一位は、
「陶芸のための科学」素木洋一著
 永遠の定番で申し訳ありませんが、どれか一冊と言ったらこれですね。硬質に科学的なデータとプロセスを「思い込みなし」に教えてくれます。教科書みたいなもんです。
 なんと自分の場合これは買ったんじゃなくて結婚したらカミサンにオマケとしてついてきました。持ってる人とお付き合いしてみるのも手ですな。
 ちなみにこの素木先生(シラキで変換できない。素人って書いて人を消す)、俺が修行してた所の研究チームのおじいちゃん(俺の先生の一人)の何年か先輩で、よく飲みに行ってたみたい。ダジャレとか面白いことばっかいってる愉快なオッサンだったそうですよ!


一番上に乗ってますね
右の方に見える「陶芸の伝統技法」大西政太郎著
これが二番目におすすめ。アカデミックな記述になりすぎないように説明するのが大変上手で、人柄が出てくるような文章もいい。これも結婚したら本棚にありました。
 釉薬専用なので買うなら二冊目以降ですが、上から二冊目の「陶芸の釉薬」も同じ著者で素晴らしい本です。これは本屋で買いました。

 この二冊のどちらかだけでもぜひ欲しいですね。幸運を祈ります。借りパクするなら友達から、図書館からしてはいけません。

 一番右の方に見える「陶芸の技法」田村耕一著もいい本です。誰もが知るビッグネームですが日本のいわゆる陶芸家が書いた総合技法書では珍しく、かなりいいです。これはどっかで100円でゲッツしました。人間国宝の作品100円でゲッツですよ!!

 「釉から見たやきもの」「土と石から見たやきもの」芳村俊一著
 これはやきものの原料、素材ってのはどういうものかの根本を叩き込んでくれる超良書で、なんとなくわかってきたつもりになったときに読むと頭カチ割られること請け合い!この二冊を面白く読めない人は本当の意味のセラミストになることは一生無理です。少々立派になったところで「これは何焼き」って聞いてくる樟脳臭いオバハンに「俺は穴窯で1300℃で焼いてるから他所よりモノがいい」なんつってどこからつっこんでいいものか途方に暮れるようなフカシを入れる作務衣姿のひげオヤジがせいぜいです(結構実話)。
ちなみにこの二冊も結婚したら(以下略

 左の方にある新書サイズ「入門やきものの科学」田賀井秀雄著も素晴らしい本ですが、新書なせいと、分量的な制約もあり、ちょっと食い足りないところがあるかな。これも結婚したら(以下略
 
 あと入手不可能なんですが、「窯業操作」窯業協会
セラミックス協会になってからほぼほぼ一般陶磁器産業部分がなくなっちゃってるんですが、窯業協会のころのものだと幅広過ぎですが、それこそ業務にまつわる全てを網羅してる感じの良書多しです。仕事にする気ならあって損はないです。窯屋とも電気屋とも煉瓦屋とも材料屋とも話ができるようになります。

「POTTER'S BOOK」Bernard Leach著
自分は原著で持ってるんですが、中古なら日本語版もあるようなのでおススメします。大西本やシラキ本(変換できない)その他の定番本の随所にここから持ってきて記載、検証したと思しき部分が多々あります。大物陶芸家の書いた総合書では間違いなくさすがの金メダルですな。

「現代陶磁の彩飾技法」素木洋一著
 装飾にかかわる部分の本。前書きで「粘土細工の本じゃないしそんな本は腐るほどあるので経験積まないとできないような手業、要鍛錬の部分はバッサリ省きます。素地、釉、顔料の調合やその製作過程で出てくる欠陥の対処法の解説です」(意訳)って言いきってるところがすごい!面白い!
「セラミックスを考える」
 これもシラキ先生。この人は何しろお茶碗と土管と希土類酸化物焼成体をそれぞれ別物とは全く思ってないところが凄いし面白い。直接いわゆる陶芸とは違っててもめちゃめちゃためになります。技法書、解説書じゃないエッセイ本なんで今回紹介するなかでは人生が豊かになるかもよ?の本です

「複製技術時代の芸術作品」ベンヤミン著
 やきものの本じゃあないんですが、こんな時代やさかいものつくり人なら読んどきまひょって感じ。美大生などには必読のテクストみたい。面白いし考えさせられます。

「基本手筋事典」藤沢秀行著
 佃煮にするほどある囲碁の本中で個人的には最高の名著。とはいえ山下敬吾の新版は読んでないんであれですけど(今写真見てたらなぜかささってるんで書いときました)ただし真似してしくじったことも多数。手筋じゃなくて手筋っぽいだけの筋違いだったみたい。

「陶芸の釉薬入門」Eクーパー、Dロイル共著
マル外モノですが、これも圧倒的おすすめ本。入門気分では読み切れないと思いますが・・・外国の本は文章のそこここに差し込まれるアメリカンジョークがジワジワ効いて来ること多し。イギリスの本だけど。




 その他、わざわざさっきおすすめ本だけ並べたので写真の中の本はどれも一見の価値ありですよ。

その1の結論としては
1、本は読んどけ
2、結婚相手の蔵書も結構重要
 の二点です。

 長くなったんで続きはそのうち・・・
以下に写真だけ紹介しときます。










2018年2月14日水曜日

ペットボトルとカップは取っておくと便利だよ。むしろ最強 と、いう話

 毎日毎日忙しいですね。オリンピック観戦!
 そんな最中にうっかり勢いで始めてしまった闇講座(仮)ですが、「アホ過ぎる妄想書いただけでどうすんねん」と、パチーノからの声(今度はメール)が実際届き、連日鋳込みトライアスロン状態(ジルコニア、アルミナ排泥、アルミナ固形)という多忙なのに、一人しか読まないであろう、しかも教室通うからって役には立たない記事にしてみたいと思います。目新しい情報でもないし。


 皆さん少量調合した原料や釉薬の保管は何使ってますか?
もちろん、これが便利なのは皆さんご存知ですよね?ペットボトル。
 スローなライフを気取ってこじゃれた水なんか飲んでる人も多いと思いますが、水のペットボトルはヘナチョコですぐくちゃくちゃになっちゃうのでダメなんですよね。炭酸飲料のボトルが強度が高いのでお勧め。

ダブルコークもトリプルコークも目じゃないぜ!アイフィール全部コークだ!



100~200g調合程度には最適で、1キロ調合なら2リッターのがおすすめ。たっぷり入れないのがミソで、6割方でやめとくとシェイクが大変はかどります。上澄み捨てるのも捨てやすいですよ。飲みそうになっちゃうぐらい。

 ポイントは必ず本体の方に中身の名前を書いておくこと。蓋だけに書くと、どれがどの蓋だかわかんなくなっちゃいますよ。調合書いたメモを貼り付けとくのも手です(写真の緑色の紙)

 硬く沈殿しちゃう釉薬でも頑張ってカシャカシャやってれば何も汚さずに解膠しますし(程度はある)、力こぶの裏ッ側のプルプルに困ってる女子も、ジムにいかずに解消できちゃうかも。(だいたいやきもの女子の腕はカッコいいもので、なかにはロンダラウジーみたいな人もたまーにいますよね)

 釉薬や素地の泥漿など液体の保存に都合がいいのは当たり前、他にもこんな使い方もありますよ!

ざっくり斜めに切ってオシャクリ代わり
切った底の方はニスだのなんだのの使い捨て容器に!
  あ、オシャクリってのは原料スクったりするスコップ的なやつですね。これは100パー俺が修行してたところの会社方言(その会社でのみ通用する名称)だと思います。
 

蓋を開ければ漏斗の代わりにもなるぞ!

 断面は丸でも四角くてもいいんで、くびれたりしてない寸胴のモノの方が使用上都合がいいです。俺は「デブのガソリン」と言われているこれしか飲まないので真っ赤っかになってますが、この形のはセクシーフォルム過ぎてあんまりよくないです。

 ただし入れたらいけないのが灰。あく抜きして乾燥した灰なら大丈夫みたいですが、水漬け中の生の灰を入れておくと強塩基のせいかどうかわかんないですけどバキバキとヒビ割れます。

 また、試したことはないんですが、デカい比重計も作れそうですね。




 あとはプリンやヨーグルトの空き容器もいくつか取っておくと大変便利です。

見えにくいんですが、左側ね。右は後述

 プリンのカップは、少量の粉末や液体の入れ物として作業中に並べてよく使います。また原料袋それぞれに一個ずつ入れておいてオシャクリ(また出た、正式な名称は?)代わり。ちょっと高さを稼ぎたい時の下駄に、石膏流しの時にちょっと余った分をこれに捨てる。一杯にたまったらこれの使い道もたっぷりありまして、シッタ代わり、口元歪んだのを丸く直すコテ型、鋳込みの型の原型にしてもいいですね。この辺もそのうち記事にします

 気軽に使い捨てできますし、しょっちゅう食うかどうかにもよりますが便利ですよ。

 プッチンプリンみたいな凝った形の容器はこういう用途にはちょっと不向きなんですが、プッチンしてなければ漏れるわけでなし、構わないかな。石膏流しておくとかわいい花びら型の何かができるので使い道は結構あるかも。

 右側の黄緑クリアーは上州屋とかキャスティングで売ってる計量カップで、3個一組でかなり安いのでお勧め。ゴミの再利用ではありませんが是非一組二組持っておくべき逸品です 



 ご覧のようにメモリも切ってありますから、尺(嵩)を合わせるだけでなく、たとえば泥漿の比重を測るのに便利です。決まった量で目方を測ればごく少量の場合でも管理・調整しやすいです(ちゃんと記録しとけば)。しかもマルキューやBASICといったメーカー品だけあって結構長持ちするんですよ。
 先日ヘラブナ釣りに行ったときに練り餌を作るのに使ってみたんですが、あのクソめんどくさい「バラケマッハ」いくらに「団子の底釣り・冬」いくら、みたいな調合もメッチャ簡単で、意外かもしれませんが釣りに使ってもおすすめできますよ!

 また、今回とネタがかぶってますが「切り糸の縒り方の回」でカルコの話などもしましたが他にもやきもの人はいろんなもの代用品見つけてK・U・F・U(工夫)してることが多い気がします。

 





小るつぼの大群

アルミナとジルコニアですね
各百個強なんで大群っつうのもあれですが、こうとるとトルーパーっぽい