2018年5月8日火曜日

「ほんの少しを均一に混ぜ込む」正しいとされてるらしい方法 闇ヤキモノ教習(仮

 いろんな意味で現実逃避といいましょうか、GW後半も結局昼間は家事などもこなしつつなんとなくダラダーラと仕事してました。
 「スパイダーマン全作品を一晩のうちに観てしまう」「パイレーツオブカリビアン全作品一日中流し観」などという暴挙の連続はリフレッシュするどころかかえって調子崩してんじゃねえかって気が。完全にWOWOWのせい。
 もういい加減トリップしちゃって今見てるのの敵が誰かもよくわかんなくなってきた頃にピーンと気が付いたんですよね。

「陶芸の本って、釉薬や素地の原料の調合は載ってたとしても混練方法解説してなくね?」

 乳鉢でゴリゴーリすればいい程度の量ではなくて、1キロ2キロ、あるいはもっとタップリ混ぜなきゃいけないことにきっとなると思うんですが、混練機やボールミルなど持ってない場合どうすんのが利口なのさ?ってことです。
 正解を簡単にいうと、
 先に乾燥粉末状態で十分混合した後、水を加えて練る
先によく混ぜておくのが重要で、機械使えないんだったら絶対やった方がいいです。簡単な乾式混合のやり方は以前紹介したポリ袋シェイク法がおすすめ。ハンドミキサーすら持ってないんでしたらグロスで10キロだろうが1トンだろうが、気が遠くなってもいいのでアズアズユーキャンシェイクな範囲で小分けするのをお勧めします。
 水の加え方は先に必要分水を張った中に混合粉末を入れますなどなど・・・
 なんですが、こんな大雑把な話は教室行ってれば教わると思うんですよ。まあ、教室ならボールミルだの混練機だのは備わってるんだとは思いますが。

 ここでエラそうに紹介したいのは、ほんのちょっとだけ発色用に加える場合です。特に出来上がった基礎釉等の元釉に効果のきっつい金属酸化物を0.5%だけ加える、なーんて場合ですね。
 これは結構偏析しちゃうものでなかなか均一にはいかないんですよね。
 工業高校の休み時間のように、結局数少ない女子生徒だけで固まっちゃうみたいな。ちょっと違うか・・・
 ちなみに、経験者に聞いた話では中年用のお見合い合コンイベントなんかだとさすがに知恵があるもので、各自の思惑や戦略が多様ですから上手い具合にエントロピーが増大した結果、ひとりふたりケイト・ブランシェット様風がいたところでかなり均一にばらけるそうですよ。まあケイト・ブランシェット様風じゃ近寄りがたいけどね。つうかそんなやつホントに来んのか?

 無駄話はさておき、「ほんのちょっとを均一に混ぜ込む」にはコツというかセオリーがありまして、セラミックスのプロセシングの教科書にはきっちり書いてあるんですが、まるっきり真似しようとするには、「そんなんやってられっか」ってレベルの話なんで実際の製造現場では簡易的になってるようです(少なくとも知ってる範囲では…)し、ボールミルで長い間回すんだったらはじめっからいっしょくたでも経験上問題ないはずです。

 ですので、ボールミルで何時間も回したりできないような環境で元素材にちょっとだけ何かを混ぜる必要十分なやりかたです。

まず基本的なセオリーはかいつまんで言うとこうです。
1、添加物とほぼほぼ等量(目見当でいいです)の基礎材料と混ぜる。
2、1の総量とほぼほぼ等量の基礎材料と混ぜる
3、2の総量とほぼほぼ等量の基礎材料と混ぜる
4、必要な分繰り返す。
5、混ぜた分の総量が残った基礎材料とほぼほぼ同じぐらいになったら全部一緒にして混ぜる

 そもそも乾式からこれで初めてもよいですが、基礎材はすでに釉泥漿になっててもOK。

 これでも十分面倒なので、三回目ぐらいで全部混ぜるようにうまいこと配分するのが現場での実際です。

 最初の一回目を十分きちんとやっておくのがコツです。最初にダマにしちゃうとほぼ永久にダマ(目では分かりずらくとも)になりますよ。大変さは添加量にもよりますが、乳鉢使える量程度でしたら自分でも気が付かないうちにカラテが上達するほどレフトサークル、ライトサークルをしっかりとやっておきましょう。ほんのちょっとだけでも解膠材(ケイ酸ソーダ等)を入れると効果があるかもしれません。

 一発目がうまくいけばもうしめたもので、後はペットボトルシェイクやビー玉シェイクなどをうまく組み合わせて元材と狙った分だけ合わせればOKです。

 材料によってここまでやることもないかも知れませんが、なんか上手に混ざらない気がするんだよなあ~なんて場合は試してみてください。
 うちの家内はたまに料理にもこの技を使っています(いるそうです)。

 あ、もちろん使用前によく混ぜるのは当然ですよ。
 
 ただしモノによっては均一すぎてノッペラボーなんてこともなくはないのかも・・・まだらの方がかっこよかったなあなんて。


 ところで、販売されてる乾燥粉末状の釉薬ってすごいよね。すげえ均一混合されててちょこっと取って使っても全然問題ないですからね。あれ何?ほとんど偏析してない…
 
 あ、偏析ってのは綺麗に混ざらず下の方に重い粒子や大きい粒子がたまっちゃうとかそんなことです。お茶漬け海苔の袋の中で海苔が上の方ばっかで下には緑のつぶつぶがたまってるみたいな。
 
 



 

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