2013年12月3日火曜日

マイ釉薬の作り方 乳鉢地獄からの脱出

自分なんかが解説するのもおこがましいのですが、奇特な方(失礼)から問い合わせをいただいたのでとりあえず超簡単バージョンで「オリジナルの釉薬(笑)」の作り方を記します。誰も読んでないと思ってたのにちょっとうれしかったですよ。

今回はヘタ打たないためにいいか悪いかは別としてちゃんと使えるものを作るためにベタな基礎釉と何か変わった添加物、のパターンで行きます。



道具は
1、広口瓶、
必ず中蓋付きで500mlでいいんじゃないかな。ホムセンのペンキコーナーに多分あります

2、ビー玉、百均のでいいです。瓶の半分弱埋まるぐらい

3、秤 

4、どっから読んでもどこで止めてもいいような、できればためになる本

これで乳鉢地獄から解放されます。










基礎となる釉薬を調合します。
今回はとりあえず 長石40、珪石30、石灰石20、カオリン10計100gでやってみましたが、調合と乾燥重量がわかってればなんでもいいです。

基礎釉をいろいろ試したい方は、とりあえずこの4種類の手持ちの材料でそれぞれ15~35%で割り当てれば必ず好きな使いやすい釉が出てくると思います。キザミは10%ピッチでも5%ピッチでも暇と気合の足りる分でいいです。


「他人が同じのを作るのが難しい」というタームを達成するために必要な添加物の条件は
1、お店で売ってないもの
2、誰もつかわないようなもの
3、そもそも組成が謎
4、できればタダで相当量継続的に手に入る

芳村俊一さんという方は著書「土と石から見たやきもの」という本で、鉱物のみならず調味料やら絵具やら食い物やらなんでも塗ったくって「何でも釉になるし、変化を与える」という素晴らしい実験をしておられます。
とはいえさすがにウンコとかだとハンドリングが大変すぎるので却下
灰はほんとにいろんな可能性があって素晴らしいんですがこれまたお手軽とは言い難いので今回は無しで。
まあそう期待はできないけどそうダメってことはないだろう、ということから


モグラが掘り返した庭の土をふるってみました

庭の土の利点はいろいろありますが、タダ、大量、多分ですが組成的にほぼいつも一緒でしかも近所でない限り違う。あたりが大きいでしょうか

今回は篩は一つしか使いませんでしたが何種類かふるっても違うでしょう。
どの篩だったかできれば番手で覚えておこう。





瓶に
ビー玉
長石40g
珪石30g
石灰石20g
カオリン10g
水 70g(目方で測ってください)

と篩った庭の土を好きなだけ入れます
今回は5%と10%でやりました


各原料はよっぽど硬く大きくダマになっていない限りそのまま入れちゃって結構です。




そしたら蓋をきっちり締めてシェイク!シェイク!シェイク!

のたつかずにジャリジャリ言ってるようならOKです。粘土物が多すぎてべたべたしてるようなら水を足します。
椅子に座って足元で瓶を転がして、本でも読みます。3DSとかでもOK。
転がし方はジダンみたいに足の裏で行ったり来たりさせればいいでしょう。(マルセイユルーレット方式)

10分から15分たったら覗いてみて続行か終わりか決めます。



紙じゃない紙コップにあけてみました。
まあこんなもんでいいんじゃないでしょうか。















 テストピースにかけてみました
左が5%、右が10%

できればおちょこ型のテストピースにも使ってみると流れ落ち具合も確認できますし、鉄絵や呉須書きなどもしてみると直良しです

空のペットボトルにわかるように入れて終了。
後は焼成ですがそれはまたの機会に

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